日曜はじまり日記|9月13日〜9月19日

9月13日(日)くもりときどき雨

朝から鈴虫の鳴き声が響いてる。秋だな。4年くらい前ゲストハウスで働いていたころ、オーナーが「風情が大事やけん」と鈴虫が入った虫かごをリビングに置いていったことがあった。鈴虫の鳴き声って窓の外から聞こえてくる分には心地良いけど、至近距離だともはや騒音で、当時一緒に働いてた子が「こいつ絶対音量ミスってますよ」と言っていたのがおかしかった。というのをいま思い出した。秋だなー。

お昼前、母とふたりでそそくさと出かけようとしたら2歳に見つかってしまい、ぼくもいく!とごねられる。しばらく「いく!」「お留守番しててね」「やだ」の押し問答をしていたら、姉が「しゃーない、じゃあ一緒にYouTube見るか」と言ったらパッと向き直り、「うーちゅーぶ!」と言って走って行ったので衝撃を受けた。YouTubeが最強すぎる。そのうち絵本見せても見向きもされなくなったらどうしよう。

夕方、終わりかけのバジルを大量収穫してジェノベーゼソース作った。生い茂るシソの影に隠れて存在を忘れ去られていた今年のバジル。ほとんど活用されずに旬が終わった。ごめんよという罪滅ぼしの気持ちで瓶詰めをした。


9月14日(月)くもりときどき雨

休日。コロナ以降美容院に行かなくなった母の髪を切った。子供用のケープをかぶせて5cmくらいジョキジョキと。これからもこれで十分かも、と母。こだわりがないらしい。

夕方近所の古本屋に行くと、いつか読みたいと思いつつ古本でも全然値が下がらないなと思っていたレヴィ=ストロースの『野生の思考』が良い状態で安く売っていたので購入。とはいえきっとしばらく読まないんだろうな。この日記を読んだ誰かが「つべこべ言わず早く読め」と説いてくれたら読むかもしれないが、とりあえず機が熟すまでは積読に。


9月15日(火)くもり

菅新内閣の閣僚が次々決定。菅氏と自民党4役の平均年齢が71歳というネットニュースを見て、前に読んだ千葉市長の記事を思い出した。彼は31歳で市長になったので、30年後もまだ60代で市政運営の当事者だし、責任を問われる世代だからいい加減なことはできない、ちゃんと未来に責任を持つ市政をする、みたいなことが書かれていたと記憶している。未来のことに当事者意識を持って真剣に取り組む政治、待望しています…本当に。


9月16日(水)晴れ

仕事で上映会と意見交換の場に参加して、なかなか濃い日だった。初めて会った方が一子さんを好きと言っていて、それが地味にだいぶ嬉しかった。
それにしても、最近滑らかに言葉が出てこなくていつも小さく落ち込む。以前営業の仕事をしていた時は、何も考えなくてもすらすらと言葉が出てきた。自分の中に言葉を持っていなくても、立場だけで話ができた。そんな自分に心底嫌気がさしてしまったせいで、いまは良くも悪くもいちいち実感に即した言葉を探そうとするから言葉に詰まってしまう。とか思っているけど、単純に脳の劣化のような気がしなくもない。自分の言葉で滑らかに話す人たちを見て、毎日人知れず感嘆している。
夜、南陀楼さんからイベントのお誘いの連絡をいただいた。久しぶりで楽しみ。


9月17日(木)くもり

休日。お昼前過ぎにふらっと秋保へ。職場に行くよりも近いからちょっとした気分転換に良い。車を運転するようになってから、すこしずつ行動範囲が広がっている。それに比例してすこしずつ自己効力感みたいなものが育まれている気がする。行きたいところに行けるじゃん!!!!!みたいな感覚がうれしくて、時々わーっと走り出したくなる。

家で晩ご飯を食べたあと思い立って近所の温泉に行ったら、ロビーで『職場の教養』を見つけて思わずおおおっ…!と声が出た。新卒で入った会社で毎日朝礼の時に日直の人が読むことになっていた冊子で、ありがたくない教訓が一日一話ずつ収録されている。親子の絆を強めましょうとか礼節を磨きましょうとか相手の気持ちに寄り添いましょうとか。端的に言って嫌いだったが、朗読という行為が好きなので、嬉々として読んでいたような気もする。改めてパラパラ見てみると、冊子の活用例として、朝礼で感想を述べ合ったり「今日の心がけ」をみんなで復唱したりということが推奨されていて、想像しただけで退職願いを出したくなった。

先週くらいからずっとカバンに入れている『エヴァの震える朝』という本(アウシュヴィッツを経験した女性の手記)、続きが気になるのになかなか読み進められずにいる。気分を変えて『おやときどきこども』を読み始めた。このあいだIさんに会ったときに別れ際に渡された本。自分のことをよく知る人からぜひ読んでと差し出されるこういう(人生を省みることになりそうな)本って、何かメッセージが込められていそうな気がして、向き合う気力が湧くまでちょっと脇に置いていた(ごめん)。でもいざ読み始めたら面白くて、まだ序盤だけど一気に読み終えそうな予感。


9月18日(金)くもり

昨夜は全然寝付けず、前にどこかで見た入眠法「これまでに出会った伊藤さん(田中でも渡辺でも可)を数える」というのをやってみた。身近な伊藤さんを軒並み思い出したあとは、だんだん苗字を思い出せないあらゆる人が伊藤さんに思えてきて「違う…井上だ!」「あの人は…木村か」みたいになって収拾がつかなくなり、結局気になって禁断のSNS検索をしてしまい(そしたら案の定、そうだこの人も伊藤さんだ…みたいな方が何人かいて)まったく眠れなくなった。そんなこんなで今日は寝不足だった。

「まどをあける」の在庫がそろそろなくなるので、配布場所の募集を終了することに。ツイッターにお知らせを出した。


9月19日(土)秋晴れ

朝、外に出たら空気がすっかり秋になっていた。

昼休みに同僚とランチを食べながら、何かの話の流れで、かつて勤め先を辞めるときについたアクロバティックな嘘(というか言い訳)を打ち明け合った。「どうしても辞めざるを得ない事情ができてしまって><」みたいな、引き止められにくく誰も傷つけない退職理由をどうにかこうにかこしらえたことある人、多いのではないでしょうか…。単に家庭の事情とか転居とか言ってもいろいろバリエーションがあったり、リアリティを高めるために設定を凝ったりするから、退職理由ってなかなか味わい深いな…とか思う。人間味感じる。そういうの、覆面インタビュー的な形で本にまとめたりしたら面白そうだよね〜などと話した。

秋晴れの気持ちのいい日。