日曜はじまり日記|11月1日の週

11月1日(日)晴れ

休日。ともちゃん、たいちゃん、姉、母、わたしで三神峯の公園へ。子供がたくさん遊びにきていた。知らないグループの男の子が「おにごっこする人ー?」と手を上げた時、ともちゃんがパッと振り返ったので、混ざりに行ってしまうんじゃないかとハラハラした。以前はよく、知らない子供たちの中に入っていって相手を困惑させていた。でも当人はそんなことには気づかずニコニコ楽しそうだったから、どきどきしながら見守った。が、今日は行かなかった。幼稚園に通うようになって社交性が身に付いたのか、空気が読めるようになったのかもしれない。成長したなあと思いつつ、あの天真爛漫さが失われてしまうのかと思うとちょっと淋しい。

夜、映画『スパイの妻』を観に長町へ。面白かった。映画を観たぞって感じの充足感。

帰宅してからはずっと大阪都構想の開票速報を見ていた。反対多数で否決、ひとまず良かった。こんなに拮抗するものなんだな。大阪市民じゃないけどドキドキした。


11月2日(月)くもり

休日。家にあるデータを整理しようと思い立ち、スマホやSDカードやUSBのデータをハードディスクにまとめる作業をする。その中で、かつて本屋で働いていた頃に録音した音声を見つけ、聞いてみた。当時店にはカウンターがあって、そこでお客さんに飲み物を出して話をすることが多かったのだけど、ときどき来てくれる若い男性客からある日マルチ商法の勧誘をされた。1時間でいいから外でお茶しましょうと執拗に誘われるのでピンと来て、すぐに断ればいいのについ、どういうふうに話を展開するんだろうと好奇心が働いてしまい、興味があるふりをして聞いた。そのときに録音した音声だった(勝手にごめんなさい)。
こっち側に来れば幸せになれる、お金に困らない、そんな話をしながら彼は後ろめたさに押し潰されそうな顔をしていた。悪びれずに話してくれたほうがよっぽどよかった。話を聞きながらこっちもだんだん辛くなってきて、一通り話を聞いたあと「彼らが幸せそうなのは伝わったけど、わたしが思う幸せとはずいぶん遠いです」と伝えた。あの日彼がどんなふうに帰って行ったのか覚えていないけど、梅雨時だったから夕焼けがものすごくきれいで、彼もこれを見ていてくれたらいいなあと思った。データ整理をしながらその日店の窓から見えた夕焼けの写真も見つけたので、何となくここに貼っておきます。彼は元気にしているだろうか。忘れていたいろんな記憶がよみがえった日。


11月3日(火)晴れ

仕事。帰宅すると「ともかさんからお手紙だそうです」と母から紙の束を渡された。鉛筆でしゅっしゅっと引かれたたくさんの線。なんて書いてあるんだろう?
最近ともちゃんは、食卓で隣の席を指定してくる。ゆうゆはここね。え、ここはおじいちゃんの席だよ。やだ、ゆうゆはともちゃんの隣だよ、ゆうゆのこと大好きだもん!
わたしはたいちゃんに片思いをしていて、ともちゃんはわたしのことが大好きだ。わたしがたいちゃんじゃなくともちゃんと向き合っている時は、満足そうな、嬉しそうな顔をする。手紙ありがとうって言ったら照れ臭そうに笑うんだろうな。そんなくったくのなさが今だけのものだとわかっているから、そのままでいてよと、かなわないことを願いたくなる。


11月4日(水)晴れ

仕事。昼にお天気雨が降った。夜は急に寒くなって、ついに木枯らし1号がやってきたな!という空気。

アメリカの大統領選の速報が気になる。開票に時間がかかるらしい。4年前にトランプが当選した時のことを思い出すと、情けない気持ちがよみがえる。当時テレビもニュースも見ない生活をしていたわたしは、トランプというのが人の名前だということも知らなかった。その日、隣で選挙の行方にやきもきしていた女性は「しょうがないよね、ゆりさん忙しいもんね」と優しく言いながら、わたしとの間に見えない線をさっと引いた。無邪気な無関心を責めない、その言葉を思い出すたびに恥ずかしい気持ちになる。


11月5日(木)晴れ

くたくた。偏頭痛で頭の左側がズキズキする。帰り道、信号待ちでしゃがみ込んでしまい、信号が変わるまで落ち葉をボーッと見ていた。深夜ドラマを見て2時すぎに寝た。


11月6日(金)晴れ

昼から仕事。帰宅するとリビングにコタツが登場していた。うれしい。しかし機動力が一気に奪われる。
いろんな連絡に返信ができていない。ライングループの通知をずっとスルーしている。心が落ち着かない。次の休みは山のほうに行って温泉にざぶんと浸かろう。ひとりで。
アメリカ大統領選はバイデン氏優勢も、いまだ決着つかず。


11月7日(土)晴れ、すこし雨

朝、スマホの緊急速報の音で目が覚めた。大津波警報、避難指示、という文字に飛び起きたが、訓練だったらしい。ホッとしたけど心臓に悪い…。
遅くまで仕事をして外に出ると、地面が濡れていて、ひたひたになった落ち葉がキラキラ光ってきれいだった。もう秋も終わるのかな。

ゆり
宮城県で暮らしています。関東や四国での生活を経て帰郷しました。元書店員、いまは文化施設職員。