日曜はじまり日記|12月13日の週

12月13日(日)くもり、小雪

小雪がちらつく曇天。手がかじかむ。
朝の通勤途中、道路の真ん中にスズメが数匹必死に何かを食べていて、車で近づいても全然逃げようとしない。車内からおーいと呼びかけるも動じず。最終的にはギリギリで飛び立ってくれると分かってはいても、万が一が怖くて大きく迂回する。

仕事終わりに火星の庭の友部正人さんのライブに駆け込みで入れてもらった。ゆるやかなコミュニティの中に行くのはいつも本当に緊張するので、直前まで悩んでいて、ギリギリになったので迷惑をかけてしまったと思う。反省。行けばたいてい知ってる人がいて、おお、来てたんだねー、みたいなやり取りができるつながりがあったら、どこに行くのももっと心が軽いんだろうか。視線を上げて暮らせる街が恋しく、仙台ではまだまだ新参者だ。
友部さんのライブ本当に良かった。友部さんがひとりで歌った最後の曲でなぜか記憶装置が起動し、真っ暗なカーブの道が思い浮かんで胸が苦しくなった。この道はこれまでにも何度か、ふとした瞬間に脳裏に浮かぶことがある。たぶん川之江から池田に向かう道で、通る時はいつも深夜だった。

イベント後はそそくさと店を出たのだが、会場にいた知り合いが誘ってくれて一緒にご飯を食べた。声かけてくれるの優しいなぁ。家族以外の人と会って仕事じゃない話をすることすら、たぶん結構久しぶり。ふだん全然人と交流してなかったんだな…と改めて実感した。


12月14日(月)くもり時々雪

休日。小雪がちらつく。昨日よりも粒が大きい。
閖上に新しくできた温泉に行こうと思い立ち、午後から出かけた。昨日買った友部さんのCDを聴きながら、昨日のライブを反芻しつつ海のほうへ走る。

湯船につかる前に髪の毛を洗ったのだけど、露天風呂には海風がびゅんびゅん吹いてて、濡れた髪の毛が一瞬で冷え切ったので笑ってしまった。頭がきんきんするのですぐに浴室に戻る。15年くらい前のJ-POPがリミックスバージョンで延々流れていたのも面白くて(有線?)、安らぎはしないがなんだか楽しい。

風呂上がりにマッサージチェアを発見し、懐かしくなって座る。マッサージチェアって基本的にたぶん成人男性の体型を基準につくられているからいつももどかしい思いをするのだけど、この機械には最初に人体検出という機能があって、それぞれの体型に合わせてくれるらしい。すごい!と心躍ったものの、期待とは裏腹に、頭上の空気をぐるぐるマッサージしたりしていて(肩を揉んでいる想定らしい)いつも通りだった。そりゃそうだ、小柄な女性から大柄な男性まですべての体型に対応するなんてことは、たぶん今のところ人間のみなせる技だ。
それでもマッサージチェアは乗り物的な意味でとても楽しくて、見つけるとつい座ってしまう。そしてしゅーんと終了していく瞬間はいつも悲しい。オンラインの会話を終了した時みたいな、現実に引き戻される感。それでつい、また200円を入れてしまうのでした。


12月15日(火)雪

朝起きると雪が積もっていた。今年初。車に積もった雪を下ろして慎重に運転する。
夜仕事から帰ろうとすると、右側のサイドミラーが凍ってしまって開かず、しばらくバッグミラーのみに頼って運転した。雪が真正面から勢いよくこちらに向かってくる。視界が悪く、雪道はなかなか過酷だ。しばらくは保温ポットにお湯を入れて車に常備することにしよう。

昼間、大楽さんから久しぶりにメッセージをもらった。仙台で雪が降ったというニュースの中で、雪だるまをつくっていた女の子がわたしに似ていた、ただそれだけですという内容だった。それがじわじわうれしくて、温かいものが流れ込んでくるようで。吹雪の中を運転しながら、祖谷の寒い寒い冬を思い出す。


12月16日(水)晴れ

昨夜降った雪の上にさらに雪が降った。退勤は21時半、歩道はツルツルとシャリシャリの中間くらい。
仕事でつくっている冊子編集作業が佳境。編集担当ではあるけれど、わたしには何の決定権もないと思って進めてきたところ、これはゆりさんが決めていいんですよと言われて動揺。行政組織の末端にいるせいで、決断をしない癖が付きつつある。責任を負わないという思考の癖を自覚するたびに若干の危機感を覚える。自分で決めないというのはなんて楽なんだろうと思いながら、裁量のない仕事は向いてないとも思う。まだうまくバランスを取れていないなぁ。


12月17日(木)雪のち晴れ

朝からしんしんと降り続く雪。休日だけど、いろいろ立て込んでいるので仕事をしようと思い家を出たのだが、雪道が過酷すぎて心が折れた。今日は休むことにして、道中のショッピングモールに入る。立体駐車場は雪がないのでほっとする。
トイザらスでたいちゃんとともちゃんのクリスマスプレゼントを買った。たいちゃんにはおもちゃの救急車、ともちゃんにはフラフープとミニーちゃんの雪かき用スコップ。子供用のクリスマスプレゼントも、お年玉袋を買うのもここ数年が初めてで、こんなに優しい世界があるのか…と毎度新鮮な気持ち。


12月18日(金)くもり

光のページェントが始まった影響で22時まで仕事。せっかくなので近くのホテルに泊まってみるという非日常体験をする。街は、ふつうに年末だなあという感じで賑わっている。
夜ご飯は大久保さんが教えてくれたカレー屋に行きたかったのだけど、見つけられずにうろうろしているときに「おっぱい揉みてぇ〜」と叫ぶ男子とすれ違ったことで、さっさとホテル帰ろ…という気持ちになり目の前のラーメン屋で済ませた。


12月19日(土)晴れときどき雪

今朝はホテルで目を覚まし、朝食ビュッフェへ。感染対策万全で、ビニールの手袋をしておかずを取り分ける。部屋に戻ってなかっちゃんに電話をかけ、約束していた2号の打ち合わせをする。だんだん打ち合わせというよりも、最近こういうことがあって違和感が…とか、これは誰にも言ってないけど実は…みたいな話になっていって、だからいつものごとく長電話になる。

昼から出勤なので、その前にドトールで『アヒル命名会議』を読み始めた。何とも言えない独特の世界観に吸い込まれる。本に付いてきたポストカードがホルンだけの購入特典だったことにあとから気付いて、地味にうれしい。

ゆり
宮城県で暮らしています。関東や四国での生活を経て帰郷しました。元書店員、いまは文化施設職員。